今までは400ベッド以上の病院だけだったが、これからは200ベッド以上がある大、中病院に最初に行くと医療費に一定額が上乗せされるという。これからの医療はどうなっていくのだろうか?
目次
1.医療費の増大
2.大病院とクリニックに差がない今までの弊害と今後の医療制度
3.私たちのこれからの選択
1.医療費の増大
国民医療費は2018年は43兆710億円になっている。これを1億2000万人で割ると、一人あたり約35万円強になります。つまり4人家族赤ちゃんから大人まで、年間あたり140万円の医療費がかかっていることになります。
考え方によっては、700万円のメルセデス・ベンツを5年ローン購入したのと同じ程度の医療費がかかっているということになる。私たちは普段の生活の中で、そんな意識をしたことがあるだろうか?
一度、改めて年間43兆円も医療費がかかっているという現実を直視する必要があるのでは無いだろうか?
厚生労働省ホームページ「平成29年度 国民医療費の概況」より
2.大病院とクリニックに差がない今までの弊害と今後の医療制度
今までの医療制度は、大きな大学病院と、クリニックでしている診療がかぶっていた。高血圧だけの治療で毎月大病院に通っていることを自慢している先輩がいた。そんな時代がずっとあった。大学病院や大病院の先生は、本態性高血圧の治療で毎回受診する患者さんのために時間を割いて外来に出ていた。こんな非効率なことをなんでずっと続けていたのだろうか?前述しているが、大きな病院にかかっているというのは、患者さんにとっての安心感につながっているということらしい。もし大病しても自分のかかりつけ病院が〇〇大学病院であるということが、安心感につながるという大衆迎合てきな考えなのだろう。
今の時代、これ以上医療費を増やすことができない所まで来ている中で、効率を上げるしかない。そこで考えたのが、病院の役割分担だ。
大病院・・・・・・重い病気、大手術、急性期
中病院・・・・・・手術、入院
クリニック・・・・生活習慣病治療、花粉症、風邪など
※クリニックの定義は19床(入院ベッド数)以下の医療施設のこと
日本の病院は、大病院も、中病院にも最新のMRIが導入されている。私たちはいつでもどこでも最新の医療が受けられるという世界でも稀に見る医療制度の中で暮らすことができるようになった。世界最高の長寿国になったのもこの医療制度のおかげあると言っても過言ではない。
これからは、この医療制度の恩恵を維持しつつ、効率的な医療精度の構築を目指していかなくてはならない。
3.私たちのこれからの選択
信頼できる「かかりつけ医」を見つけること、これに尽きる。
信頼できるかかりつけ医は、内科だろうと外科だろうと皮膚科だろうと構わない。本当に困ったときに親身に考えてくれるドクターを見つけるということだ。
診療科が何であっても紹介状は書いてくれる。親身になってくれるドクターが一人いれば、家族すべてをその先生に委ねることができる。
お医者さんも一人の人間です。信頼できる医者を見つけるということは、私たち患者の立場としても医師にとって必要とされる患者であることが大事だと思うんです。信頼は一方通行ではありません。お互いに信頼関係を作ることが、これからの医療制度の中で、自分の命を守るために必要なスキルになってくると思います。