基本再生産数が「2」だと将来どうなる?新型コロナウイルスの影響を考える

基本再生産数

新型コロナウイルスの感染拡大に、少し明るい光が見えてきました。

ここで連日ニュースになるのが、「基本再生算数」です。今回の記事では、この基本再生算数が示す数字についてい詳しく説明していきます。

今回の記事は

基本再生産数という言葉について、今さら聞けない
という方のために、具体的な数字を示します。
基本再生産数の数字と、半年後の感染者数の関係
について知りたい人に詳しく解説いたします。

これから、コロナwithの世界の中を生きていく中で、基本再生産数推移はとても重要になります。

 

基本再生産数「R0」とは

基本再生算数Rとは、

基本再生産数「R=1」のときとは、
感染した人が感染力を持つ間に、健康な人に一人感染させる

ということです。
一人の感染者が感染性期間に平均して生じさせる二次感染者の数が基本再生産数「R=1」ということになります。

つまり、基本再生産数が「R=1」のときは、感染者数が増えも減りもしないということになります。

基本再生産数が「1」より上か下かが大きな問題
になります
「4月10日に全国で0.7、東京は0.5の値を示し」

とあります。実際に基本再生産数が「0.7」や「0.5」だったとき、未来がどうなるかについて説明します。

 


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基本再生産数と、未来の感染者の予測

個々で、一つの仮説を立てた上での、予測を示します。

今回のシミュレーションをする上での仮定
①感染者が30日(一ヶ月)間、感染する能力を有すると仮定する。
②感染者が30日(一ヶ月)間で、回復すると仮定する。
以上の条件を元に、未来の日本の感染者数を予想します。

令和2年5月2日の感染者数は8,683名(厚生労働省発表)新型コロナウイルス感染症の現在の状況について(令和2年5月2日版)の中で、退院された方を除いた、現在の感染者数の数字です。

この8,683名が、健康な方に新型コロナウイルスを感染させる可能性があるとした場合。そしてそのときの、基本再生産数によって、未来の感染者の人数がどう変わるのかをシミュレーションします。

基本再生産数推移

基本再生産数「2.0」の日本の未来

基本再生産数が「2」で推移した場合、半年後の感染者数は55万人を超し、今の日本の状況を考えた場合、東京都だけでも5万人の感染者がいることになり、医療の許容範囲を遙かに超えて、医療崩壊が起きていると思われます。

毎月、2倍に増えていくというのは、恐怖以外の何者でもありません。

一年後の今、人口の1割以上の人が、感染している状態ということになります。

もちろん、このシミュレーションは患者数だけを元に計算しているので、そこに至るまでに、集団免疫を獲得しているという可能性は、とても大きいと思います。

中国、特に武漢は、大きな感染爆発が起こったことで集団免疫ができているという報道もあります。ウイルスを押さえこむやり方は、今の日本のやり方がベストなのかどうかは、未来の歴史家が検証するしかないのでしょう。

基本再生産数「1.1」の日本の未来

基本再生産数が「1.1」という未来は、がんばって、感染者数を抑えているという、そういった未来だと思います。

この未来は、じわじわと1割ずつ感染者数が増えていき、令和2年の年末には現在の2倍の感染者がいることになります。

この未来は、頑張っているのにしんどい状況は変わらない。そんな未来が待っているといっていいと思います。

基本再生産数「1.0」の日本の未来

基本再生産数が「1.0」と言うことは、現在の感染者数が減らないという状況です。

退院される方と、新しく発症される方が同じ数ということです。今と同じ状況が続くと言うことになります。

この状況が続く場合、医療現場で新型コロナウイルスに対しての対応が徐々に拡大していくことで、同じ感染者数が続く場合、社会としては新型コロナウイルスに関して、対応がなんとかできているように感じている、そんな状態かもしれません。

この場合、医療体制に対して、今よりも予算と人ということで、今よりも充実した政治的施策が施されていると言うことが、最低条件となります。

 

基本再生産数「0.7」の日本の未来

令和2年4月10日の日本全国の基本再生産数が「0.7」という報道がありました。この状態が、続いたという仮定でのシミュレーションでは、

令和2年9月には4分の1の2,085名、1年後には200人を切るとのデータになります。

もし、基本再生産数「0.7」が実現しながら、今までと同じ経済活動ができるならば、今の医療体制を頑張って維持しながら、経済を復活させることができる。

そんな、可能性を秘めた数字だと思います。

その「0.7」をすでに4月7日には実現しているという報道がされていることは、日本にとってとても明るい未来だと考えることができます。

 

基本再生産数「0.5」の日本の未来

令和2年4月10日の東京都内の基本再生産数が「0.5」という報道がありました。この状態が、続いたという仮定でのシミュレーションでは、

令和2年9月には、現在の感染者数の6%543名になります。

1年後の令和3年4月2日には4名にまで、減っていることになります。

もし、報道された数字が正しいとするならば、東京都内の感染者数は、今後減り続けるということになります。

 


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今後の経済活動は、基本再生産数推移で決まる

今、令和2年4月5月は、緊急事態宣言がでて、経済活動ができない状態の事業者は本当に多いと思います。

私自身も、この4月5月は仕事になりません。

しかし、基本再生産数推移が報道の通りであるのならば、今後の感染者を予測することは、実は中学生の統計の知識で十分予想が可能です。

今後の基本再生産数推移を十分検討しながら、現在の社会不安をキチンと数量化できれば、今、働くことができていない事業者、経営者にとって光が見えてくると思います。

まとめ

風が吹けば桶屋が儲かる
江戸時代にできた、ことわざだと言われています。
「風が吹く」→土ほこりが飛ぶ→目の不自由な方が増える→三味線を弾く人が増える→三味線の部品に使う猫の革の需要が増える→猫が減る→ネズミが増える→ネズミが桶を壊す→「桶屋が儲かる」
経済は、つながっています。江戸時代の日本人はうまいこと表現したと思います。
今、飲食店や旅行産業が一時的に大きなダメージを受けていますが、この影響はいろんな産業につながっています。
今は、関係ないと思っている人たち、たとえ公務員であっても、最終的には国民全体の所得が下がったときには、必ず影響を受けるのです。
今の、コロナショックにおける景気後退は、絶対に人ごとではありません。
新型コロナウイルスに感染して命を落としてしまう方々がいる一方、経済が悪化することで、自殺に追い込まれてしまう多くの国民がいることも、過去のデータが物語っています。
新型コロナウイルスの基本再生産数推移をキチンと分析して、政治が責任を持って、判断していくことが大事だと、考えます。

 


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Keiichiro SAITO

Keiichiro SAITO

ファイナンシャル・プランナー

令和元年から「金融知識が人生を変える!」をテーマにブログを書いているファイナンシャル・プランナー
▶︎社会人として製薬会社の営業でスタート▶︎社会に役に立つポイントが違うと保険会社へ転職▶︎法人・個人のファイナンス全般のコンサルティング。保険代理店所属
常に新しいことにチャレンジしたい。物事に執着したくない。47歳の東大阪市に住む「FPおじさん」

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